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協会活動
会員コラム
2011年度
中小企業とストレス
中小企業を取りまく昨今は非常に厳しい状況下に置かれていると感じられる。リーマンショックの立ち直り傾向が見られてきたが、大震災・円高・ギリシャ問題・タイ洪水等で先行きが全く見えてこない不安定時期が続く状態である。中小企業は全社員が一体となって企業を盛り上げていくことが重要であるが、最近は社員のストレス・うつ対策が大きな課題となっているのも事実である。
仕事の内容、職場の雰囲気、人間関係のイライラに加えて、個人としての不安感が仕事を進めていく上で出てくるストレスを上手に管理していくことが大切である。仕事の関係でストレスを感じる原因としては、上司との関係、仕事の過重、目標達成への不安、同僚・部下との関係、苦手分野の業務等が考えられ、職場におけるストレスが健康面に大きな影響を与えることも考慮しなければならない。
平成7年に発生した阪神大震災で被害を受けた当時の小学生が社会人としての現在、多少の揺れに敏感に反応するといわれているが、これも1つのストレスと考えられる。
うつ病・躁うつ病患者数(厚生労働省調査)
| (千人) | 1996/10 | 1999/10 | 2002/10 | 2005/10 | 2008/10 |
| 男 | 159 | 162 | 243 | 338 | 386 |
| 女 | 274 | 279 | 468 | 586 | 655 |
男女年齢別患者数(2008/10厚生労働省調査)
| (千人) | 〜20 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 | 80〜 |
| 男 | 6 | 25 | 79 | 84 | 71 | 59 | 46 | 15 |
| 女 | 9 | 60 | 102 | 105 | 97 | 120 | 118 | 46 |
ストレスを上手に管理していくためには、社員が自分に適した生活リズムを維持して、常に自己チェックをすることが必要である。ストレス→うつ傾向は、従来30代に多かったが、現在は年齢に関係なく20代~50代にも広がっている傾向がデータとして示されている。
中小企業における社員の働き過ぎ、コミュニケーション不足を解決するために職場のストレス対策として、社内でのストレス・悩み対応の窓口である相談員の設置、全社員に対するストレス対応の自己チェックテスト実施をすることも1つの対策である。ストレスを抱えている社員に対しては専門医との面接を通じて予防していくことが重要であり、職場での定期健康診断でストレス・うつ病に対するチェックも必要ではないかと考えられる。個人としてのプライベート上のストレスとしては、親・配偶者・子供・マネー・健康等への日々変更する状況での不安材料が考えられる。
うつ病の治療で休職中の社員が症状が改善してきて、職場復帰する場合に仕事能力を以前と同様にするために、職場復帰支援プロセスを企業として確立して復帰の助成をしなければ、うつ病再発の可能性もあるので、重要なポイントである。
中小企業はトップの強いリーダーシップの下で、家族的雰囲気の経営をする場合が多いので、ストレス・うつ病に対しても周囲の理解と協力が必要であり、速やかに対応できる企業にする必要がある。中小企業の特徴を活かした経営で、全社員がストレスもなく、楽しくライフサイクルを過ごしていける企業をめざして頑張ってほしいと念じている。
2011年11月17日イチカワCSR研究所 所長
経営コンサルタント 市川 晃朗