協会活動

会員コラム

2012年度

中小企業経営者の孤独感

中小企業経営者の孤独感

  東日本大震災から1年以上、経過しているが、震災地の復興が予想以上に遅れているのが現実である。1日も早い復興を期待したいものである。震災倒産も阪神大震災と比較して約2倍であり、東北6県だけでなく、むしろ東北以外の企業が倒産するという事態になっている。

 こういう状態の中で、中小企業の経営者は社員及び家族の生活を支えていくために必死に経営に全力を尽くしていく使命を背負いながら、企業経営を進めているのが現実である。突き詰めて考えていくと、中小企業の経営者の孤独を感じる割合は相当高いと考えられる。経営者として孤独を常にまたは時々感じる年代別の割合は、30代の40%に対して40代以上は65%と高い率を占めているデータがある。

 30代経営者の孤独感が40代以上と比較して低いのは、企業を成長させていくために社員との一体感の強さからきていると考えられる。逆に経営者として企業を更に上昇させていくために、最も充実していると考えられる。40代以上は孤独の世界に入り込む経営者が多いことが、この結果の示した原因として考えられる。
 孤独を感じる原因としては、下記のことが考えられる。

  • ◇重要な経営判断を下す時
  • ◇売上・収益の実績が上がらない時
  • ◇資金繰りに苦しんでいる時
  • ◇社員が思い通りに働いてくれない時
  • ◇幹部が責任を果たしていない時
  • ◇信頼していた社員が退職した時
  • ◇仕事のみで他のことをする時間のない時
  • ◇特定の時でなく、漠然と思っている
  • ◇株主・取引先からの厳しい言葉・対応に直面した時
  • ◇自分にミスがあった時

 孤独感に対しての解消方法としては、スポーツ・趣味・アルコール等で気分転換をするか、家族・友人と対話をするか、他の中小企業経営者・経営コンサルタントに相談すること等が多いようであり、具体的な解決策は自分で考えていくことになるが、経営者は孤独が宿命であると感じて何もせずに諦めている経営者が最も多いようである。
 孤独に向けて付き合っていく方法として、側近と呼ばれる信頼のおける人財を身近に置いて、人脈を作り企業全体の意見を収集することで信念に基づく自分なりの考えをまとめていくことも大切な孤独感の防衛策である。

孤独感に陥った経営者がストレスからウツ状況、最悪ケースとして自殺に至ることも考えられるので、十分に気を付ける必要があり、側近幹部の立場も重要である。
 リスクマネジメントがISO31000としてISO化されているが、その内容に縛られることなく、経営者として自らの企業に対するリスクマネジメントを構築して運用することも大切である。社内で起きるヒヤリハットの危険を予防していくこともリスクマネジメントの基本的な姿勢である。

経営者の孤独感を防御するためにもリスクマネジメントが必要であり、そのためにも社員がー分の企業批判に対して怒りを感じる ∋纏優先の時間配分をする 5抛でも仕事関連のことを考えている等の企業のために動いてくれる人財の育成が重要ポイントである。

経営者は常に孤独を感じて、企業経営に携わっている事例が多いようであるが、それを解消するのも経営者自身の努力であることを肝に銘じて頑張って頂きたいことを切に願って、今後の経営向上に大いに期待しています。

(参考資料:日経トップリーダー2011年8月号)

2012年04月20日
イチカワCSR研究所 所長
経営コンサルタント 市川晃朗